チッタゴンにて(5)
1993年3月2日
今日、ある年老いたムスリムの大工さんが言っていた。「わしには娘が7人いるが、金がないためにひとりも嫁に出せない。わしゃもう年だし、どうしていのかわからんよ。すべてはアッラーの思し召し次第だ。」
ダウリ(嫁入り時の高額持参金制度)はヒンズー教徒の世界だけかと思っていたけど、どうやらここではイスラム教徒の世界にもそれがあるようだ。
1993年から1994年にかけて、バングラデシュとインド(西ベンガル州)に滞在した。いちおうベンガル語の学習という名目の「留学」だったが、本当の目的は、これら2つの国にまたがるベンガル地方の文化や自然を身体で感じることだった。とりわけこの地方の人々の信仰に興味を抱いていた。これはそのときの滞在記。
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